目次
1. ノートパソコン購入時の条件は「軽い」「安い」「実用的な性能」
2018年1月、「気軽に外へ持ち運べて、実用的な性能で、しかも安い」ノートパソコンを求めて色々と調べた結果、全ての条件に当てはまるのが、2in1ノートPC「Diginnos(デジノス) DG-D10IW3SL」でした。(別売りのオプション「キーボードカバー」も同時購入)
購入時に比較検討した条件について、もう少し詳しく書いておきます。
条件①気軽に持ち運べる大きさ(B5サイズ)・重さ(1kg以下)
仕事ではノートパソコン用のリュックサックに「Macbook Air 13インチ」を入れて持ち歩いていますが、今回は「休みの日、気軽にワンショルダーバッグに突っ込んで持ち歩く」ことを想定していたので、「大きさはB5サイズ」「重さは1kg(1,000g)以下」を条件としました。
条件②安い(予算は3万円台)
最近はドン・キホーテの19,800円(税別)ノートパソコンなど、「超激安・超格安」のノートパソコンが話題になりましたが、実際に買った人のレビューを読むと「実用的ではない」「分かっている人が割り切って使うべき」という声が多いようです。
他に税込2万円台で購入できるノートパソコンはほとんど見当たらず、税込3万円台でようやく比較検討できるラインナップとなります。
条件③実用的な性能(メモリは4GB、ストレージは64GB)
以前は「Lenovo Miix 2 8」を使っていたのですが、正直に言って「メモリ2GB」では、ブラウザでネットサーフィンするだけでも厳しかったので、今回は「メモリ4GB」を条件としました。
また、Windowsパソコンの場合は「Windows Update」の際にストレージ(ディスク)の残量が少ないと失敗するという問題があるので、ストレージは「32GB」ではなく「64GB」を条件としました。
2. Diginnos(デジノス) DG-D10IW3SL のスペック
モデル名 | Diginnos DG-D10IW3SL |
OS | Windows 10 Home ※インストール済み |
CPU | インテル Atom x5 Z8350 ※クアッドコア ※定格 1.44GHz ※キャッシュ2MB |
メモリー | 4GB |
ビデオカード | インテル HDグラフィックス400 ※CPU内蔵 |
ディスプレイ | 10.1インチ液晶 ※1920×1200ドット表示 ※10点マルチタッチ対応 |
ストレージ | 64GB eMMC |
無線LAN | IEEE802.11 a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Bluetooth 4.0 |
センサー | 加速度センサー、GPS |
インタフェース | USB 3.0 x1 microUSB(給電用) x1 映像出力 miniHDMI x1 ヘッドフォン出力 x1 ※ステレオミニプラグ スピーカー内蔵 マイク内蔵 |
カードスロット | microSDカードスロット ※64GBまで |
ウェブカメラ | 約200万画素カメラ 全面 x1 約500万画素カメラ 背面 x1 |
キーボード | なし ※別売キーボードカバーあり |
ポインティング デバイス |
タッチパネル |
サイズ | 260mm(幅) 168mm(奥行き) 9.6mm(高さ) |
重量 | 本体 約590g 別売キーボードカバー 約340g (合計 約 930g) |
バッテリー | 約8.5時間 JEITA2.0 |
3. 実機の写真・画像
①本体の箱(左)と別売キーボードカバーの箱(右)
②内容物は本体・電源アダプタ・充電用USBケーブル・簡易マニュアル・マニュアル
③本体にキーボードカバーを取り付け
④横からの写真
⑤裏から見るとキーボードカバーが独特の形状をしているのが分かる
⑥キーボードカバーを閉じると一見してノートパソコンには見えない?
⑦キーボードは一部小さいボタンがあるものの標準的な配列
4. 1ヶ月使ってみて良かったところ
①起動時間はストレス無し。Chromeで複数タブを開く、動画再生もOK
ストレージがeMMC(SSDと同じフラッシュメモリの一種。SSDには性能で劣る)なので、これまでHDD(ハードディスクドライブ)のパソコンを使っていた方であれば、きっと起動時間の早さに驚くことでしょう。
私は主にブラウザ「Google Chrome(グーグル・クローム)」を使っているのですが、タブを同時に5個ぐらい開いても、それほどモタつきは感じません。
(さすがにタブを10個ぐらい開くと遅くなります)
自宅では Core i7/メモリ8GBのデスクトップパソコンを使っているので、それと比較するとブラウザでページを開いてから完了するまでの時間で言えば明らかに「ワンテンポ遅い」感じはありますが、逆に言えば「ワンテンポ」程度の遅れなので、「ページがなかなか開かずにイライラする」ということはありません。
また、YouTubeやAbema(アベマ)TVなどの動画を最高画質で再生しても、カクカクしたりコマ落ちしたりすることはありませんでした。
※スピーカーの音質については「②スピーカーはステレオだがステレオ感はほとんど無し?」で述べています。
値段が3万円台前半であることを考えれば、性能面では「コスパが高い」と言えるでしょう。
②ディスプレイは高精細で画質は十分
画面の解像度が「1920×1200」で高精細なので、普段iPhoneなどのスマートフォンを使っていても、それと比べて粗が目立つということはないでしょう。
また、いわゆる「フルHD」と呼ばれる解像度「1920×1080」と比べると縦が少し長いので、縦に長い文章を読む時などは表示量が多く、楽かもしれません。
ディスプレイが光沢パネルなので、いつも非光沢(ノングレア)パネルを使っていると、照明や自分自身の映り込みが気になることはあるかもしれませんが、発色は良いと言えるでしょう。
③肩掛けバッグに入れても肩が凝らない重さ
肩掛けバッグにノートパソコンを入れると、掛けている方の肩に負担が掛かって肩凝りになりやすいのですが、本機はキーボードカバーと合わせて「約930g」ということで、500mlペットボトル2本分以下の重さなので明らかに楽ですね。
(Macbook Air 13は1.3kg超えなので、それと比べると軽いのが良く分かります)
また、キーボードとカバーが一体になっているので、わざわざカバーケースに入れたり取り出したりしなくてOKなのも、気軽に持ち運びができる一つの要因ではないでしょうか。
5. 1ヶ月使ってみて悪かったところと、その改善方法
①キーボードカバーのタッチパッドでの二本指スクロールは困難
キーボードカバーのタッチパッドは、マウスカーソルを移動させたり、タップしてクリック操作をする分には、それほど問題なく使えるレベルです。
ただし、Webブラウザなどで上下のスクロールを二本指で行う場合は要注意。意図しないブラウザ表示のズームイン/ズームアウトが頻繁に発生します。
おそらく、二本指スクロールをピンチイン(二本指でつまむ動作)/ピンチアウト(二本指で押し広げる動作)と誤検知しているのが原因でしょう。
Windows10のコントロールパネルでピンチイン/ピンチアウトを無効化できるのか調べてみましたが、そのような設定は見当たりませんでした……。
改善方法その1:タッチパネル(画面)を触ってスクロールする
「Diginnos(デジノス) DG-D10IW3SL」は、「2 in 1 PC」つまり、タブレットPCとしても使うことができます。画面を直接タッチする操作にも対応しているので、ブラウザなどのアプリケーションでは、指で画面をタッチしてそのまま上下に滑らせるだけでスクロールすることが可能です。
もちろん画面に指紋が付いてしまうのは気になりますが、購入時点で最初からフィルムが画面に貼られているので、それほど指紋が気になるということはありませんでした。
改善方法その2:Bluetooth対応の無線マウスを利用する
「Diginnos(デジノス) DG-D10IW3SL」は、Bluetooth 4.0規格に対応しているので、省電力の無線マウスを使うことができます。
USB3.0のポートが1個あるとはいっても、出先でいちいちケーブルを接続してマウスを使うのは面倒なので、PCと一緒に持ち運びするのであれば有線マウスよりは無線マウスの方が便利ですよね。
ちなみに私はエレコムの無線マウス「M-BT13BLBK」を購入して使っていますが、無線とはいっても電源を入れればすぐに使えるようになりますし、マウスパッドがなくても快適にマウスが操作できるのでオススメです。
②スピーカーはステレオだがステレオ感はほとんど無し?
「動画再生も十分に可能な性能」と書きましたが、スピーカーの音質に関して言えば、「あるだけマシ」といったレベルでしょうか。
キーボードカバーを接続した状態ではスピーカーが左側面になるので、いくらスピーカーが2個あったとしても、モノラルとほとんど変わりません。
私はそれほど音響には詳しくないので上手に説明できないのですが、全体的にくぐもった感じで聴こえるので、音楽だけではなくニュースなどの動画を再生しても、「イマイチ」な感じはあると思います。
とはいえ、基本的に外に持ち出して常にボリュームをゼロにしておくような使い方であれば、全く気にする必要はないでしょう。
改善方法:タブレットの上部にクリップで挟むUSB接続スピーカーを使う
「動画を観るなら、それなり以上の音質は欲しい」ということで、サンワサプライが販売しているクリップ搭載型USB接続スピーカー「400-SP012」を購入して使ってみました。
正面から見たところ。タブレットPCの画面上部をクリップで挟んでUSBケーブルで接続
横から見たところ。クリップでしっかりと固定されているのでグラつき無し
上から見たところ。スピーカー上部の「+」「-」「MUTE」ボタンで音量を制御できて便利
音質に関しては「お値段通り」のレベルですが、それでもステレオ感はあるので、本体のスピーカーで音を鳴らすよりは確実に音質が向上します。
「電源コンセント+スピーカー端子」ではなく、「USBケーブル1本」で接続できるので、気軽に「音楽や動画を再生するときだけ使う」ことができるのがメリットですね。
③膝の上ではキーボードカバーが立たないので安定した場所で!
電車に乗っていると、膝の上にノートパソコンを置いて仕事をしているサラリーマンを見かけることがありますが、「Diginnos(デジノス) DG-D10IW3SL」はキーボードカバーを折って立たせる仕組みになっているので、膝の上では全く安定しません。
外に持ち出して使うのであれば、喫茶店・カフェなど安定して本機を設置できるテーブルがあるところで使うようにしましょう。
改善方法:ダイソーで売られているクリップボードを一緒に携帯する……?
それでも「どうしても膝上で使いたい」場合は、ダイソーなど100円均一ショップで売られているクリップボード(画板)を買って、膝の上に載せて、その上に本機を載せると多少は安定するかもしれません。
ただし、2in1ノートPCの宿命でもありますが「画面(本体)の方が重い」ため、電車内の揺れなどにより画面(本体)本体がキーボードカバーから外れてしまうリスクはあります。
積極的にオススメできる方法ではないので、あくまで自己責任で試してみてくださいね。
6. DG-D10IW3SL は店頭在庫のみ!後継機種は DG-D10IW3SLi ?
①既に生産終了。ドスパラ公式サイトでは在庫切れ。購入するなら在庫がある店舗で!
さて、ここまでご紹介してきた格安2in1ノートPC「Diginnos DG-D10IW3SL」ですが、実は既に生産完了したモデルで、ドスパラ公式通販サイトでは「在庫切れ」となっており、入荷の予定もないようです。
上記の公式通販サイトで「▶在庫のある店舗はこちら」をクリックすると、在庫が残っている店舗が確認できるので、近くの店舗に在庫があるかどうかを確認してみましょう。
②後継機種「DG-D10IW3SLi」との違いは?
本機の後継機種は「DG-D10IW3SLi」となっているようです。(最後に小文字”i”が増えただけ)
こちらはドスパラ公式通販サイトで購入可能となっており、店舗にも在庫が入荷されている模様。
上記の公式通販サイトでスペックを確認すると、「DG-D10IW3SL」と「DG-D10IW3SLi」には、ほとんど違いがありません。
ただし、「バッテリー」について、「DG-D10IW3SL」が「約8.5時間 JEITA2.0」であるのに対して後継機種「DG-D10IW3SLi」が「約6.5時間 JEITA2.0」と減っています。
気になる方は店舗でスタッフの方に問い合わせてみるのが良いかもしれませんね。
また、値段については、「DG-D10IW3SL」が「29,800 円(+税)」であるのに対して後継機種「DG-D10IW3SLi」が「34,800 円(+税)」と5,000円も差があるので、本機「Diginnos DG-D10IW3SL」の在庫がある店舗の近くに住んでいるならば、迷わずこちらを購入することをオススメします!